採血による胃がん危険度評価

「胃ABC検診」は、

胃がんリスク検診とも呼ばれ、「血清ペプシノーゲン、ピロリ菌抗体同時測定法」です。
それは、ペプシノーゲンの測定により、胃の粘膜がきれいな絨毯の状態か、それともすりへったカーペットのように傷んでいるのかを判定し、そして胃粘膜を傷害し胃がんの原因ともなるピロリ菌の有無をしらべ、その2者から胃がんのリスクをA群、B群、C群・・・と、評価するものです。

胃がんで死なないために

採血による胃がん検診「胃ABC検診」を推奨します。
あなたの胃の粘膜が癌になりやすい状態にあるかどうかの検査です。
胃の健康度をチェックして、胃がんの危険度を評価するものです。
検査は採血するだけです。
予約不要。
食事をしていてもできます。

一般に胃がん検診はバリウムを飲む「胃透視検査」が行われますが、それらは、胃にいま現在なにか病変があるかどうかを評価するものです。
胃ABC検診は、現時点の胃病変の有無をしらべるものではなく、胃の粘膜の健康度合を段階評価し、あなたの胃がこの先、胃がんになりやすい状態にあるのかどうか、胃がんのキケン度を予測するものです。

「胃がんで亡くならないために最も重要なことは、胃を悪くさせる最大の原因であるピロリ菌に感染しているかどうかを調べることと、自分の現在の胃粘膜の状況を的確に知ることである。(中略)この条件を満たすのは、血清ペプシノーゲン、ピロリ菌抗体同時測定法であろう。」
浅香正博 著「胃の病気とピロリ菌」中公新書No.2077 中央公論新社(刊)より。

なお、以下の方々には、この胃ABC検査は不向きです。
上部消化管症状があり現時点ですでに胃疾患が疑われる方。
2ヶ月以内もしくは現在も胃薬(胃酸分泌抑制剤PPI)を服用の方。
過去にピロリ菌の除菌治療を受けた方。
胃の手術を受けたことのある方。
腎機能の悪い方。

ピロリ菌が陽性と判明した場合には、まずは、胃内視鏡検査を必ず受けて、その時点で悪い病変がないことを確認し、その次のステップとしてピロリ菌の除菌治療を考えていく。この順序で対応をすすめます。

日本胃がん予知・診断・治療研究機構
http://www.gastro-health-now.orgご参照ください。

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